初心者さんがお裁縫を始めるときに、まず習得したい「並縫い(なみぬい)」。
並縫いとは、布の表と裏で縫い目が同じになるような縫い方です。等間隔で並んだ縫い目が特徴で、手縫いの基本中のきほんです。
子供のころに家庭科の授業で習ったけど、大人になって始めてみると、上手に並縫いができない!ガタガタになっちゃう!など、意外とつまずく人も多いのです。
ここでは、並縫いの基本的なやり方はもちろん、まっすぐキレイに縫う方法など、ちょっとしたポイントを解説します。
手縫いの基本!なみ縫いのやり方
針を持つ手と、反対の手が離れていると布がたるんでしまい、縫いにくいです。
布はピンッと張った状態にすると、縫いやすいですよ。
誰もが小学校や中学校の家庭科で習う、「本返し縫い」と「半返し縫い」。どちらも手縫いの基本的な縫い方ですが、なみ縫いと比べると少し難易度が上がります。ここでは、本返し縫いと半返し縫いの縫い方を図(写真)を交えて詳しく解説!さ[…]
なみ縫いの解説動画
なみ縫いのやり方動画もYouTubeで公開中!
画像だけじゃよくわからない…という方はぜひご覧くださいね。
縫い目がガタガタで汚い…。きれいに並縫いをするポイント
- 「まっすぐ縫えない」
- 「ガタガタになっちゃう」
- 「縫い目が大きくて初心者っぽい…」
なみ縫いが縫えても、きれいにできない!という人向けに、ちょっとしたコツを紹介します。
まっすぐ縫うコツ
並縫いをまっすぐ縫うには、布端と縫い目が並行になるように意識してみてください。
また、針を刺したポイントと出すポイントがずれると、縫い目がガタガタになります。
針は常に、一直線上に出し入れするよう気を付けると、まっすぐ並縫いができるようになりますよ。
慣れないうちは、チャコペンで引いた線の上を並縫いするのが一番です。
チャコペンが手元にない場合は、縫いたい場所にマスキングテープを貼り、テープに沿って縫うのも練習になりますよ。
縫い目は等間隔を意識
縫い目によって幅が違うと、汚く見えてしまいます。
布の表と裏で、同じ幅で糸が見えるように、等間隔で縫うことを意識しましょう。
早くなみ縫いをする方法
ひと針ずつではなく、数針まとめて布をすくうと、縫うスピードが上がります。
また並縫いに時間がかかってしまう方は、針の長さが合っていないかもしれません。
針をつまんで持った時に、針先が数ミリでるくらいの長さが縫いやすいですよ。縫いにくい時は、しっくりくる針を探ってみましょう。
指ぬきは必要?
指ぬきを使って縫うと、手が疲れにくく、楽に長時間縫うことができます。
ただ慣れないとかえってやりにくいので、ぞうきんやフェルトのぬいぐるみなど、小物作りの際は、無理に指ぬきを使う必要はありません。
なみ縫いの用途は?どんなときに使う縫い方なの?
なみ縫いは、どんなアイテムを手作りするときにも使える、基本の縫い方です。
マスクや赤ちゃん用のスタイ(よだれかけ)、雑巾など、身の回りにあるアイテムも並縫いができれば手作り可能ですよ。
縫い目(ステッチ)を見せたいとき
なみ縫いは、均等に並んだ縫い目が特徴。
縫い目そのものが、かわいい模様になる縫い方です。刺し子やパッチワーク、刺繍のステッチなどがその代表ですね。
体操服のゼッケンやネームタグをつけるときなど、あえてカラフルな糸を使って、なみ縫いでつければ、ポップでかわいいデザインになりますよ!
ギャザーを寄せたいとき
手縫いのなみ縫いで、ギャザーを作ることができます。
ギャザーを作りたい箇所をなみ縫いして、玉止めをする前に糸をぎゅっと絞るだけ。
洋服作りやミシン前の「しつけ」として
お洋服など大きなものを作るときは、布同士がずれないように「しつけ」をします。
「しつけ」は大雑把な縫い方でOK!ざくざくと、大きな縫い目のなみ縫いで行います。
ズボンの裾上げやワッペンの縫い付けには向かない
お洋服の裾上げやワッペン(アップリケ)をつける際に、なみ縫いをすると、縫い目が表に出てしまうので変に目立ってしまいます。
このように縫い目を目立たせたくない時は、「まつり縫い」で仕上げましょう。
全部同じ!?並縫い・ぐし縫い・ランニングステッチの違い
- 並縫い(なみ縫い)
- 波縫い
- ぐし縫い
- 運針
- ランニングステッチ
など、手芸本やサイトでいろいろな書き方をしていて、混乱しませんか?
並縫い(なみぬい)とぐし縫いって何が違うの?ランニングステッチって並縫いと同じじゃないの?など、ちょっと気になる方もいるはず。
実は言い方や漢字が異なるだけで、縫い方はおんなじです。
縫い目が表から見ても、裏から見ても、同じようになっていればOK!
本当は言葉によって、若干使う用途が違ったりするので、「気になって仕方がない!」という人はこちらの解説記事をご覧ください。
まとめ
キレイな並縫いをするポイントは、「一直線上に針を出し入れすること」「縫い目は表裏で同じ幅を意識すること」。
ガタガタな縫い目になってしまう方は、慣れないうちはチャコペンで線を引いた上を縫って、練習してみましょう。
並縫いはソーイングのきほんの「き」です。並縫いができるようになれば、用途を選ばず、雑巾やマスクなどの小物作りができるようになりますよ。
ミシンがなくてもお裁縫を楽しめるようので、ぜひ並縫いを極めてみてくださいね。