ガーター編みの編み方と特徴【棒針編み】

ガーター編み

ガーター編みは、表も裏もひたすらメリヤス編みを編む方法。

編み物初心者さんでも簡単に編めるだけじゃなく、これだけでニュアンスのある素敵な編み地が出来上がります。

これから編み物を始めたいという方向けに、まずは棒針の持ち方から、ガーター編みのやり方まで、わかりやすくご紹介します。

編み物のきほん!糸と針の持ち方

糸と針の持ち方は、「左手に糸をかけるフランス式」と「右手に糸をかけるアメリカ式」の2種類があります。

このコラムは左手にかける方法で編んでいますので、フランス式の持ち方を紹介します。

まず左手に毛糸をかけます。

小指と薬指の間に毛糸を挟むやり方もありますが、わたしは特に気にせずそのままかけています。

毛糸の基本の持ち方。毛糸を左手にかけている写真

次に左手人差し指を立てるようにし、矢印の方向にやや毛糸を引っ張り、毛糸がある程度張った状態にします。

そして人差し指以外の指を使って、自然に棒針を支えます。

毛糸の基本の持ち方。

左手でしっかり棒針を支え、人差し指にかけた毛糸に”ほどよい張り”があると、右の棒針で糸をすくい入れやすくなります。

このポイントさえおさえておけば、細かい持ち方はあまり気にしなくて良いと思います。

右手は人差し指で、端の目が落ちてしまわない様に軽く添えます。

毛糸の基本の持ち方。

ガーター編みのやり方(編み方)

ガーター編みは、表面も裏面もひたすら表編み(メリヤス編み)を編んでいく方法です。

同じ編み方を繰り返すので、初心者の方にもぴったりの編み方です。

① 必要な目数だけ作り目を作ります

作り目の写真

作り目は、1段目とします。

② 2段目は裏に返して、表編み(メリヤス編み)を編みます

表目(メリヤス編み)を編み始めている写真

ひと目めに棒針を入れました。

表目(メリヤス編み)を編んでいる様子

どんどん編み進めましょう。

表目(メリヤス編み)

2段目の表編み(メリヤス編み)が編めました。

③ 裏返して3段目を表編み(メリヤス編み)で編みます

表目(メリヤス編み)を裏から見た写真

2段目に編んだ表編み(メリヤス編み)を裏から見たところです。

横一列に裏編み(裏メリヤス編み)が見えますね。

表目(メリヤス編み)を編む写真

3段目のひと目めに棒針を入れ表編み(メリヤス編み)を編みます。

裏編み(裏メリヤス)写真

3段目が編み終わりました。

②〜③を繰り返します

ガーター編み写真

ガーター編みが編めていますね!

ガーター編みの編み図(記号)

ガーター編み(表目)の記号はこちら。

編み図記号(表目)

そして記号図(編み図)はこちら。

ガーター編みの編み図

ガーター編みはずっと表目を編みますが、この編み図を見ると横線[-]がありますね。横線[-]は裏目を意味します。

これは編み図が、表面から見た場合の編み方の種類を書いているから。

ガーター編みは、ひたすら表編みで編みますが、表面からみると表目と裏目が交互に現れるのです。

横線[-](裏目)が書いてあるからと言って、ガーター編みの編み方が変わるわけではありません。

ちなみに編み図は記号が省略される場合もあります。

ガーター編みの編み図

この場合空白の部分は、表目[|]で編むことになります。

そもそも、ガーター編みとは?特徴

メリヤス編みとガーター編み

ガーター編みは、一段ごとに表目と裏目が交互になる編み方です。

表から見ても裏から見ても、同じ編み地(裏目)になります。

表から表編みを編み、さらに裏に返しても表編みを編む…というやり方。

表も裏も、何も考えずひたすら表編みだけを編んでいれば編めてしまいます。

逆に、裏編みだけをひたすら編んでいても、ガーター編みが編めますよ!

主な特徴は、次の3点。

  • 表編みだけで編む生地に比べて、厚みが出る
  • 毛糸の重さで縦方向に伸びやすい傾向がある
  • 表編みや裏編みだけで編むと、編み地の端がクルンと丸まってしまいますが、ガーター編みは丸まりにくい

3つ目の特性を活かして、セーターの袖口や襟元のデザインにもガーター編みが使われます。

メリヤス編みとガーター編みの違い

メリヤス編みは、表面を表編みで編み、裏面を裏編みで編んだ編み地です。表目と裏目を一段ごとに交互に編み進めます。

編み地は、表から見るとメリヤス編み、裏から見ると裏メリヤス編みが見えます。

一方ガーター編みは、表目もしくは裏目の連続。編み地は、表から見ても裏から見ても同じ編み地(裏目)です。

実際の編み方と編み図の記号が逆転してしまっているため、混乱してしまうかもしれません。

ガーター編みだけで作れる、初心者向けアイテム

ガーター編みは、同じ編み方(表編みもしくは裏編み)を繰り返し編めば良いので、手を慣らしたい初心者さんにぴったりの編み方です。

どの面から見ても同じに見えるので、裏表のないマフラーやスヌードを作るのにも向いています。またオーガニックコットンなどの糸を使えば、ニットのハンカチも作れます。

他の編み地に比べて厚みが出やすい特徴を活かして、太めの毛糸を使って、鍋敷きや、コースターなどを作っても可愛いと思います。

ガーター編みをきれいに編むコツ

編み物をする人

ガーター編みをきれいに編むコツは、同じ手加減で表面も裏面も編むことです。

ガーター編みは、ひたすら同じ編み方を繰り返します。

編み物の手加減の練習のためにガーター編みをするのもおすすめです。

また、裏編みが苦手という方は、あえて裏編みだけでガーター編みにチャレンジすると、いつの間にか手が慣れてしまいますよ。

編み地の端が伸びない様に、「キュッ」と引き締めなおすと、きれいに仕上がりますよ!

編み目がきつくなる時

編み目がキツくなってしまうときは、棒針を1号太いものに変えてみましょう。

編み目がゆるい時

ガーター編みがゆるいと、伸びやすい仕上がりになってしまいます。

棒針を1号細めのものに変えてみましょう。

棒針の太さを1号変更しても思い通りにならないときは、さらに棒針の号数を変えてみてください。初めのひと手間が、キレイな編み地への近道です。

まとめ

ガーター編みは、表編み(裏編み)だけで編む方法。なんでもいいから手を動かしたい!編みたい!というときに最適です。

できあがりの編み地も表編みだけとは思えないくらい、ニュアンスがあり素敵です。

編み物に慣れてきた方は、ストレートヤーン以外の少し変わった毛糸を使っても面白い作品が作れそうです。

ぜひマフラーやスヌードなど、気軽にトライしてくださいね!

ガーター編みが編み物に親しむきっかけになれば!嬉しく思います。

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