ひとくくりに「毛糸」と言っても、さまざまな素材や太さの違いがあります。
今回は、編み物初心者さん向けに、毛糸選びのヒントをお伝えします。
編み物初心者向けの毛糸はコレ!編みやすい毛糸の選び方
「初めて編み物をするときにどんな糸がおすすめですか?」聞かれたら「好きな糸が一番です!」と真っ先に答えたくなります。
でも実はわたし、初めての毛糸選びに失敗した経験があります。
初めて挑戦したのはマフラー。シンプルなメリヤス編みでも表情が出るように、毛糸自体にポンポンの飾りがついたものを選びました。
でもポンポンが邪魔をして、”ひと目”が読めなかったんです。
間違っているのか、合っているのかすらわからない。編み進めていても、目を落としていることすら気がつかず散々でした。
この経験から、初めて編む場合には、編み目がわかりやすいことが、最重要ポイントだと思います。
さらに具体的に言うと、次の4つの条件で毛糸選びをするのがおすすめです。
- ストレートヤーン(まっすぐな毛糸。もっとも一般的)
- 明るめの色
- 細すぎず太すぎない毛糸(並太)
- ウール素材
編み物初心者が選ぶべき毛糸(太さ・形状)
ストレートヤーンでも太さが細すぎると、編み進みが遅くなってしまい、仕上がりに時間がかかります。並太くらいの太さがおすすめです。
またモヘアなど毛足の長い糸は絡みやすいので、ほどいて編み直すときに注意が必要です。毛糸の扱いに慣れてからの方がよいでしょう。
編み物初心者が選ぶべき毛糸(色)
手持ちのセーターなど比べてみると一目瞭然ですが、明るい色の方が編み目が読みやすいためオススメです。
その分アラが目立つのでは?と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
それより、自分の編み間違いに早く気がついて、編み直しやすいことの方も大事かなと思います。
編み物初心者が選ぶべき毛糸(素材)
個人的に編みやすいな、と感じるのは、ウールの毛糸です。
ウールの糸は伸縮性があり、柔らかい編み心地です。
反対にコットンや麻糸は、ウールに比べると糸自体があまり伸びず、なんとなく硬く引き締まった感じ。慣れが必要な毛糸かなと思います。
はじめて棒針に親しむなら、ウールの毛糸から始めた方がいいかもしれません。
また、いろんな素材をミックスした糸を使ってみるのも面白いと思います。
例えば、100%のカシミヤ素材は、柔らかくて気持ち良い反面、耐久性という面では他の素材に劣ってしまうかもしれません。価格も高くなってしまいます。
アンゴラやカシミア、シルクなど、高級な素材もウールやコットンとブレンドされていれば、価格も抑えられますし、編み地の耐久性もよくなります。
編み物初心者さんの毛糸選びは、ラベルを参考にするのが基本!
毛糸のラベルには、たくさんの情報が詰まっています。
値段や肌触りだけじゃなく、ラベルもよく見てから購入しましょう。
①糸の名前、色番、ロット
メーカーごとに決められた「糸の名前」「色番号」「ロット」が表示されています。
毛糸のロットとは染色釜の番号のことで、同じ色でもロットが違うと染めの色が変わってしまいます。
たくさん毛糸を使用する場合は、糸番号だけではなく同じロットの毛糸を選ぶようにしましょう。後から別ロットを買い足した際、違いがはっきりしてしまう場合があります。
どうしても毛糸の色の違いが気になる時は、多少工夫が必要です。
例えばセーターを編んでいるなら、買い足した分のロット違いの糸を後から両腕に使ってみてはどうでしょう。
見頃ははじめから編んでいる糸で仕上げ、それから両腕部分には買い足した別ロットの毛糸を使うという具合に。少し面倒ですが、このように別パーツで使うと、あまり違いが気になりませんよ。
②素材
100%のウールなのか、ミックスされた糸か、など糸の素材情報が表示されています。編むアイテムに合わせて選びましょう。
例えば、メリノウールにカシミヤがブレンドされた糸は、ウールの軽さとカシミヤの柔らかさがうまくミックスされています。
とはいえ、配合を数字だけでみてもよくわからないですね。できるだけ実物の感触を確かめて毛糸を選ぶと、仕上がりのイメージが湧いてくると思います。
③重量と長さ
毛糸玉の重さと、ひと玉あたりの糸の長さ(m)が記載されています。同じ重量でも、糸が長いほど細くなります。
とくに、編み物本などに載っているお手本と違う糸で編みたい場合、重量と長さを確認してくださいね。
必要な毛糸の量を予測する手助けになります。
④参考使用針
棒針と、かぎ針に適した針の太さが号数で示されています。
ラベルに書かれているのは毛糸メーカーさんからのおすすめ号数ですが、編む人によって編み目や好みは千差万別。
必ずしもこの太さの針を使わなければいけない、というわけではありません。
⑤標準ゲージ
10cm×10cm四方の目数と段数が記してあります。
編み図には必ず「ゲージ」が表記されています。ゲージは、これから編む作品の大きさを測る手助けをしてくれる大切なものなのですが、初心者さんはいまいち必要性がわからないかもしれません。ここではゲージとは何か?どうやって編むのか?[…]
⑥お取り扱い方法
洗濯やアイロンをするときの取扱注意事項が書かれています。
一般的なアパレル表示と同じように記載されているものが多いです。
編み物を楽しむ毛糸の選び方には、触り心地も大切!
それから「触れてみて気持ちが良いこと。」も、わたしにとって大切なポイントです。
わたしは毛足の長い獣毛(ウール)がどうしても肌に合わず、せっかく編み上げても着用できないことが何度かありました。
100%ウールでも、肌あたりの優しい糸は探せばたくさんあります。ウールの糸にコットンがミックスされているものもありますよ。
「気持ちがいい」と感じる毛糸は、編んでいるときに触れているだけで癒されます。
太さや色など、「編みやすさ」の部分での毛糸選びも大切ですが、「触り心地」のいいものを選ぶと、編み物がもっと楽しくなりますよ。
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