【かぎ針】細編み(こまあみ)のやり方・きれいに編むコツ

細編みの編み方

かぎ針編み初心者さんが、鎖編みの次にマスターしたいのが、細編み(こま編み)。

鎖編みはひも状にしか編めませんが、細編みなら面に編めるので、作れるアイテムの幅がぐっと増えます。

ここでは、細編みのやり方ときれいに編むコツ、応用編のすじ編みまでわかりやすく解説していきます!

細編みとは?どんな編み方?

細編み(読み:こまあみ)とは、鎖編みに並んで、かぎ針編みのもっとも基本的な編み方の1つです。

しっかりとした編み目が特徴で、硬めの編み地に仕上がります。

細編みだけで、あみぐるみやコースターなどの小物、バッグ、クッションカバーも作ることができるので、初心者さんはまず最初に覚えておきたい編み方です。

細編みと鎖編みの違い

鎖編みはくさりの輪が連なった編み方で、紐状です。

一方細編みは、鎖編みを作り目にして、面で編む方法です。

細編みは鎖編みができないと編めませんので、かぎ針編み初心者さんは、まずは鎖編みをマスターしましょう。

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鎖編みのやり方

【基本】細編み(こま編み)の編み方

細編みのやり方を、順を追って説明していきます。

1.最初の編み初め(作り目)

鎖編み
鎖編みで作り目をつくります。

2. 立ち上がりの鎖目を編む

立ち上がりの鎖目を1目編む
立ち上がりの鎖目を1目編みます。(この目は1目として数えない)

3.作り目の段の目を拾う

※拾い方はいくつか種類がありますが、ひとまず「裏山を拾う」方法で解説します。ほかの拾い方は後程ご紹介します。

裏山を拾う
作り目の鎖編みの向きを変えると、裏山が見えます。(ピンクの箇所)
裏山を拾う
裏山にかぎ針を通します。このとき、「立ち上がりの鎖目」を拾わないように要注意!
かぎ針に糸をかける
かぎ針に糸をかけ、裏山にくぐらせて引き出します。そうすると、かぎ針に2本のループがかかった状態になります。
かぎ針に糸をかける
もう一度かぎ針に糸をかけ、2つのループを一緒に引き抜くと、1目が完成!

4.立ち上がりの鎖目を編み、折り返し

立ち上がりの鎖目を編む
端まで編めたら、立ち上がりの鎖目を1目編んで、編み地を回転させます。(右から左へ編めるように、くるっと回転)
前段の目の頭を拾う
前段の目の頭(※)に針を通します。
前段の目の頭を拾う
目の頭にかぎ針を通したところ。
1段目同様に編む
1段目同様に編みます。
2段目の1目めが編めたところ
2段目の1目めが編めたところ。これを繰り返します。

目の頭とは?

目の頭とは、編み目の上部で鎖目に見える部分のことを言います。「V字」になっている個所のことです。

目の頭を拾うときは、「V字」をしっかり拾いましょう。片方の糸しか拾わないと、編み地に影響が出てしまいます。

5.最後の編み終わり(閉じ方・糸始末)

糸端を15cmほど残して切る
最後は、糸端を10cmほど残して切ります。

かぎ針にかかったループの中に糸端をくぐらせる
かぎ針にかかったループの中に糸端をくぐらせます。
糸を引き締める
糸を引き締めて、おしまい!

細編みのやり方を動画でチェック!

画像だけじゃやり方がわからない!という方は、動画もご覧ください!

細編みはどこの目を拾う?3つの拾い方

基本の編み方では、裏山を拾う方法で解説しましたが、実は他にもやり方があります。

編み地に若干の違いは出ますが、編み方の指定がなければ、どの方法で編んでもOKです。

自分のやりやすい方法を見つけてくださいね。

①裏山を拾う

裏山を拾う
作り目の鎖編みを少し回転させると、ポコポコとすこし突起した部分が見つかります。ここを「裏山」といいます。
裏山を拾う
裏山を拾ったところ。
裏山を拾った場合の細編みです。作り目の鎖目が最もきれいに見える編み方です。

裏山を拾った場合の細編みです。作り目の鎖目が最もきれいに見える編み方です。

②半目を拾う

半目を拾った場合の細編み
半目とは、鎖の上部の1本だけのことをいいます。
半目を拾った場合の細編み
鎖の半目を拾ったところ。
半目を拾った場合の細編み

半目を拾った場合の細編みです。伸縮性があり、少し隙間が空くのが特徴です。

編み物初心者さんでも目を拾いやすいやり方です。

③半目と裏山を一緒に拾う

半目と裏山を拾う細編み
①の裏山と、②の半目を一緒に拾う編み方です。写真のピンク色の箇所にかぎ針を刺します。
半目と裏山を拾う細編み
裏山と半目を拾ったところ。①②とは違い、かぎ針に2本の毛糸がかかっています。
半目と裏山を拾う細編み

半目と裏山を拾った場合の細編みです。しっかりとした厚みのある編み地になります。

細編みの編み図記号・数え方

細編みの編み図記号

細編みの編み図記号はこちら。「×」もしくは「+」であらわされます。

細編みの増し目の記号

1目に2目編み入れて、目を増やすときの記号はこちら。

細編みの減らし目の記号
目を減らすときの記号はこちらです。

段の数え方

細編みの段の数え方

細編みの段の数え方は、少しわかりにくいかもしれません。

今回のコラムでやり方を解説した細編みは、往復編みという編み方です。1段ごとに編み地を表と裏で返しながら、左から右へ編み進めましたね。

この場合、編み地には表の段と裏の段が交互に現れます。

ローマ字の「V」のような形の目が表れているのが、表の段。

カタカナの「ハ」の字に、蓋がついたような形の目が表れているのが、裏の段です。

注意深くみると、表の段と裏の段が積み重なっているのがわかりますよ。

目の数え方

細編みの目の数え方

細編みの目の数え方は、一番上の段を見るとわかりやすいです。鎖を1目と数えましょう。

細編みに表裏はあるの?

このコラムでご紹介した、往復編み(表と裏を交互に編む)の場合は、編み地に表裏はないと考えてOKです。

途中で違う色の糸にしたいときは?毛糸の替え方・足し方

途中で毛糸が足りなくなったり、色を変えたいときの方法は、こちらで詳しく解説しています。

わかりやすい動画もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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【かぎ針編み】糸の足し方・つなぎ方(結ぶ&結ばない)

細編みの目の増やし方・減らし方

増し目(増やし目)のやり方

細編みの目の増やし方
目を増やすときは、1つの目の頭に2目編み入れます。
細編みを編む
まず1目、細編みを編みます。
同じ目にもう1目細編みを編みます
同じ目に、もう1回細編みを編みます。
細編みの目の増やし方
1つの目に、2目編み入れることができました。

減らし目のやり方

細編みの減らし目のやり方
完全に細編みを編まず、最後の引き抜きの前でいったん止めます。この状態を「未完成の編み目」といいます。
次の目を拾う
そのままの状態で、次の目を拾います。
引き抜く
こんな状態になります。
かぎ針にかかった3つのループを一気に引き抜きます。
かぎ針にかかった3つのループを一気に引き抜きます。
細編みの減らし目のやり方
2目が1目にまとまり、減らし目ができました。

細編み(こまあみ)をきれいに編むコツ

かぎ針編み初心者さんによくありがちな失敗や、きれいに編むためのポイントを解説します。

編み地がねじれる・くるくる丸まる

細編みの編み地がねじれたり、端がくるくる丸まってしまいますよね。

これは初心者さんじゃなくてもよくあることで、仕方ないことです。

編み地が丸まってしまっても大丈夫!スチームアイロンで整えればきれいに仕上がりますよ。

アイロン前
アイロン前
アイロン後
アイロン後

スチームアイロンを充てるときは、ぎゅっと押し付けると編み目がつぶれてしまいます。少し離してあてるのがオススメです。

なお毛糸によってはアイロンが使えないものもあるので、ラベルをよく確認してくださいね。

編み目がゆるい

編み目がきつくなってしまう方は、左手で糸を引っ張りすぎて、かぎ針にかけたループ自体がきつい可能性があります。

編み目がきつい例

かぎ針の太さぴったりに糸を引き締めると、きつい編み地になってしまいます。かぎ針がスムーズに動かせるくらいの余裕を持たせましょう。

編み目がゆるい

編み目が緩い方は、かぎ針にかけたループがゆるゆるになっていないか確認してみてください。

編み目が緩い例

かぎ針がグラグラしてしまうほどループが大きいと、編み地もゆるくなってしまいます。

きつすぎず、緩すぎず、程よい大きさにループを引き締めながら編みましょう。

編み地に隙間ができる

編み地すべてがゆるゆるで隙間が空いているようなら、編み方が緩いのですが、ところどころに穴が開いてしまう方は、編み方が安定していないのかもしれません。

かぎ針にかかったループ

かぎ針にかかったループの大きさ(高さ)がそろっていないと、編み地が安定せず、きつかったり緩かったり、穴が開いてしまうように見えます。

かぎ針にかかったループ

かぎ針にかかったループの大きさ(高さ)をそろえることで、しっかりと編み目のそろった細編みが編めるようになります。

また単純に、目を飛ばしてしまっている可能性もあります。ときどき目の数をかぞえて、確認してみてくださいね。

〈番外〉細編みのすじ編みのやり方

細編みの応用編として、すじ編みという編み方をご紹介します。

細編みの編み地に、線のような模様を編むことができます。

あみぐるみの胴体にすじ編みをすることで、ぬいぐるみを座らせることもできますよ。

向こう半目のみを拾う
通常の細編みだと、目の頭(V字)を拾いますが、すじ編みの場合は、向こう半目のみを拾います。(ピンクの箇所)

向こう半目のみを拾う
向こう半目を拾って細編みを編みます。
すじ編みのやり方
1目編めました。同じように向こう半目のみを拾って、1段編み進めましょう。
立ち上がりの目
次の段に行くために、立ち上がりの目を編みます。
手前半目のみを拾います。
裏面は、今度は手前の半目のみを拾って細編みを編みます。表面は向こう半目・裏面は手前半目を拾って編むと、表面に筋が現れます。
細編みとすじ編み
白い部分が細編み、ピンクの部分がすじ編みです。すじ編みの部分には、しましま模様が出ているのがわかりますね。

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