【かぎ針編み】輪の作り目の編み方(細編み&長編み)

かぎ針編み輪の作り目の編み方

かぎ針初心者さんが迷いがちな、「わ」の作り目。

引き抜き編みの目がわからなくなったり、なぜか目が増えてしまったり…。本や解説サイトをみているのにできない!という方もいるかもしれません。

ここでは、ひとつひとつ丁寧に、輪の編み方を写真付きでご紹介!

ある程度編み物を楽しんでいる方には、すこし面倒な手順もあるかもしれませんが、初心者さん向けにしっかり解説していきます!

輪のつくり目は、円を編むときに使う(わ編み)

輪でつくる作り目は、円状のものを編むときに使います。

輪編み(円編み)ができるようになれば、あみぐるみやきんちゃく袋、帽子、靴下など、作れるアイテムの幅がぐっと広がりますよ。

編み図(記号図)

輪で編む時の記号図はこちら。(細編みの場合の例)

輪で編む時の記号図

常に表を見ながら、ぐるぐると編んでいきます。

往復編みの時は表裏の区別がありませんが、輪で編む場合、表には表目だけが、裏には裏目だけが現れます。

【細編み】輪の作り目のやり方

まずは基本的な、2重の輪の作り目の編み方をご紹介します。

人差し指に2周毛糸を巻き付けます
人差し指に2周、毛糸を巻き付けます。
輪っかの交点を、親指と中指で押さえます
輪っかがくずれないように、交点を親指と中指で押さえます。
輪の中にかぎ針を入れ、糸をひっかけます
輪の中にかぎ針を入れ、糸をひっかけます。
引き出します
糸を引き出します。
もう一度糸を引っかけて、引き抜きます
もう一度糸を引っかけて、引き抜きます。
かぎ針に糸がかけられました!
かぎ針に糸がかけられました!(この目は1目として数えないことがほとんどです。)
立ち上がりの鎖目を編みます
立ち上がりの鎖目を編みます。(今回は細編みなので1目)
輪にかぎ針をくぐらせて、細編みを編みます
輪にかぎ針をくぐらせて、細編みを編みます。細編みの詳しいやり方はこちらで解説しています。
細編みが編めたら、マーカーをつけておきます
細編みが1目編めたら、段数マーカーをつけておきます。(つけなくて編めますが、初心者さんはつけておくことをオススメします!)
細編みを6目編みました
細編みを6目編み、ほどけないようにループを大きめに引き出しておきます。(実際の目数は、アイテムによって異なります。)
糸端を引きます
糸端を引くと、輪の中心部分の糸が1本だけ動きます。
動いた糸を引っ張り、輪を引き締めます
動いた糸だけを引っ張り、輪を引き締めます。
もう一度糸端を引くと、中心の緩んだ糸がきれいに引き締まります
もう一度糸端を引くと、中心の緩んだ糸がきれいに引き締まります。
輪が引き締まりました!
輪が引き締まりました!
最後の目にもマーカーをつけておきます
最後の目(ここでは6目め)にも、忘れずにマーカーをつけておきます。
1目めを引き抜き編みして、輪を繋げます
1目めに引き抜き編みして、輪を繋げます。1目めにマーカーをつけておけば、迷わずに引き抜き編みができます。
1段目が編めました!
輪の1段目が編めました!
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引き抜き編みのやり方

2段目以降は増し目をする

2段目に行きます。まずは立ち上がりの鎖目を編みます。
2段目に行きます。まずは立ち上がりの鎖目を編みます。
1段目の1目めに、細編みを編み入れます。
1段目の1目めに、細編みを2目編み入れます。1段目の最後に引き抜き編みを目と同じところになります。(ここでもマーカーがついていればわかりやすいです!)
2段目の1目めにマーカーを移動します
2段目の1目めにマーカーを移動します。少し面倒ですが、初心者さんは段がかわるごとに、1目めにマーカーを移し替えていくことをオススメします。
細編みを2目ずつ入れて、目を増やしていきます。
細編みを2目ずつ入れて、目を増やしていきます。1段目は6目だったので、2段目は12目編みます。
最後の目にマーカーを移し替えます。
最後の目(ここでは12目め)にマーカーを移し替えます。
12目編めました
12目編めました。
1目めに引き抜き編みをして、輪を繋げます。
1目めに引き抜き編みをして、輪を繋げます。このとき、立ち上がりの鎖目を拾ってしまいがちなので、注意しましょう。

同じ要領で、どんどん段を編んでいきます。

編むアイテムにもよりますが、正円を編むなら2段目は12目、3段目は18目…というように、段ごとに増やし目しながら編んでいきます。

段数目数増やし方
1段目6目
2段目12目すべての目に2目ずつ
3段目18目1目おきに2目
4段目24目2目おきに2目
5段目30目3目おきに2目
細編みで円を編んだところ(表面)
5段目まで編んだところです。表面はこんな感じ。
細編みで円を編んだところ(裏面)
裏面はこちら。
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輪の編み方を動画で見たい方はこちら

こっちのほうが簡単?一重の輪のつくり目

つぎに、1重の輪でつくる作り目のやり方を解説します。

糸で緩い結び目を作ります
糸で緩い結び目を作ります。
結び目を親指と中指でしっかり押さえます。
結び目を親指と中指でしっかり押さえます。
輪の中にかぎ針を通して、糸を引き出します。
輪の中にかぎ針を通して、糸を引き出します。この後は2重の輪と同じやり方で、細編みを編んでいきます。
糸端を引っ張って、輪を引き締めます
糸端を引っ張って、輪を引き締めます。2重の輪と異なり、一気に引っ張って大丈夫です。
輪が引き締まりました
輪が引き締まりました!この後のやり方は同じです。

一重の輪のほうが、引き締めるのが簡単です。

ただし2段目を編んでいる途中で、輪が緩みやすいというデメリットがあります。

【細編み】 輪の作り目のやり方(立ち上がりなしの、ぐるぐる螺旋編み)

最初に紹介した輪の作り目の編み方は、段ごとに立ち上がりの目を編む方法でした。

この方法だと、立ち上がりの目の箇所(赤いところ)がポコポコと目立ってしまって、気になる方もいるかもしれません。

立ち上がりありの輪

立ち上がりの目を編まないで、ぐるぐると、らせん状に編むやりかたもご紹介していきます!

1段目の最後の目までは、同じ編み方です。
1段目の最後の目までは、同じ編み方です。(引き抜き編みの前まで)
引き抜き編みをせずに、2段目を編み始めます。
1段目が編み終わったら引き抜き編みをせずに、2段目を編み始めます。立ち上がりの目も編みません。
1目めにはマーカーをつけておきましょう
立ち上がり無しで輪を編む場合、目と段を見失いがちです。各段の1目めにはマーカーをつけておきましょう。

2段目が編み終わりました。
2段目が編み終わりました。
引き抜き編みをせずに、2段目を編み始めます。
ここでも引き抜き編みをせずに、3段目を編み始めます。同じように、ぐるぐると編んでいくだけです。
立ち上がりなしで編んだ輪

こちらが立ち上がりの目無しで編んだ円です。

段数ごとに立ち上がりのポコポコした目がないので、見た目がフラットですね。

あみぐるみや帽子を編むときには、こちらの編み方がよく使われます。

【長編み】輪の作り目のやり方

次に、長編みで輪を編むときの編み方をご紹介します。

細編みとは少し違う箇所があるので、注意してくださいね。

指で輪を作ってかぎ針に糸をかけるところまでは同じです。
指で輪を作って、かぎ針に糸をかけるところまでは同じです。
立ち上がりの鎖目を3目編み、3目めにマーカーをつけておきます。
立ち上がりの鎖目を3目編み、3目めにマーカーをつけておきます。
輪の中にかぎ針を通して、長編みを編みます。
輪の中にかぎ針を通して、長編みを編みます。
長編みが1目編めました。
長編みが1目編めました。同じように長編みを必要な目数だけ編みます。
同じように長編みを必要な目数だけ編みます
ここでは作り目を12目にしました。ただし長編みの場合は、立ち上がりの目も1目として数えます。なので、実際に長編みを編む目数は11目になります。(立ち上がりの目を含めて、合計で12目)
糸を引っ張って、円を引き締めます。
糸を引っ張って、円を引き締めます。
最後の目にもわすれずにマーカーをつけておきます
最後の目にも忘れずに、マーカーをつけておきます。
立ち上がりの鎖目の、3目めに引き抜き編みをします
立ち上がりの鎖目の、3目めに引き抜き編みをします。最初にマーカーを付けた目です。
立ち上がりの鎖目の3目めの、半目と裏山を拾います。
立ち上がりの鎖目の3目めの中心にズボッと針を入れて、半目と裏山を拾います。
長編みの輪の、1段目が編めました!
長編みの輪の、1段目が編めました!
2段目に行きます。立ち上がりを3目編みます。
2段目に行きます。立ち上がりを3目編みます。
1段目の1目めに長編みを1目編みます。
先ほど引き抜き編みをしたのと同じところ(マーカーがついている目)に、長編みを1目編みます。
2段目の長編みが編めました
長編みが1目編めたところ。マーカーは立ち上がりの目の3目めに移し替えておきます。2段目は1目に2目入れながら編みますが、立ち上がり+長編み1目=2目とカウントするので、次の目に進んでください。
1目に2目の長編みを入れながら1周しました。
1目に2目の長編みを入れながら1周しました。
立ち上がりの鎖目の、3目めに引き抜き編みをします
立ち上がりの鎖目の、3目め(マーカーがついている目)に引き抜き編みをします。ここでも半目と裏山を拾ってください。

この後も同じやり方で、3段、4段を編んでいきます。

長編みは、立ち上がりの目を1目として数えるところが、細編みと異なる点です。

そのせいで、円の最後に引き抜き編みをする目も少しわかりにくいので、初めのうちはマーカーをつけて編んでみてくださいね。

長編みのやり方はこちら!

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長編みのやりかた

わの作り目のやり方(動画解説)

輪の編み方は、画像だけではわかりにくい部分もあると思います。

細編みと長編みの両方のやり方を動画で解説しています。ぜひご覧くださいね。

輪編み(円編み)するときに、よくある失敗

輪で編む方法は慣れれば簡単ですが、はじめのうちは戸惑うことも多いかもしれません。

ここでは初心者さんがつまづきやすいポイントを紹介していきます!

作り目を引き締めるのがうまくできない

輪を引き締めるときに、中心部分の毛糸がぐちゃっとたるんでしまうことがあります。

輪の引き締めがうまくいかない場合

これは、糸端をギューッと一気に引っ張ってしまうのが原因です。

まずは軽く糸端を引っ張ってみてください。そうすると、中心部分の輪の糸が1本だけ引き締まるのがわかります。

まずは軽く糸端を引っ張る

いったん糸端は置いておいて、動いた1本の糸のみを慎重に引き締めると、輪がキュッと引き締まります。

動いた糸だけを引き締める

輪が引き締まったら、もう一度糸端を引っ張ります。中心で緩んでいたもう1本の糸が、きれいに引き締まります。

もう一度引っ張る

引き抜き編みをする目を間違える

段の終わりに、引き抜き編みをする目は間違いやすいです。

よくあるミスが、立ち上がりの目を拾ってしまうこと(細編みの場合)。

立ち上がりの目に引き抜き編みをすると、目数が合わなくなってしまいます。

1目めに引き抜き編みをして、輪を繋げます。

引き抜き編みをするのは、1目めです。わかりにくいので、段数マーカーをつけておくのがオススメです。

1目めを間違える

引き抜き編みと同様に間違いやすいのが、次の段の1目めです。

前段で、引き抜き編みをしたのと同じ目に1目めを入れるのですが、飛ばして隣の目に行ってしまうことが多いです。

1目めには、「引き抜き編み」+「次の段の1目め」の2回編み入れることを覚えておきましょう!

1段目の1目めに、細編みを編み入れます。

どこから始めたのかわからなくなる

立ち上がり無しで、ぐるぐる編んでいく場合に多いのが、出発点を見失ってしまうこと。

1目めには必ずマーカーをつけるようにしましょう。段が変わったら、都度付け替えることで混乱せずに編めますよ。

段数マーカーを持っていない方は、チャコペンで印をつけたり、安全ピンで代用したりする方法もあります。

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