アウトラインステッチとは、線の刺繍をする時によく使う基本のステッチのひとつです。
マスターすると、このステッチひとつだけで素敵な作品を作る事もできます。
刺繍を始めたらまずは覚えておきたいステッチです。
アウトラインステッチのやり方(刺し方)
Step.1
まずはアウトラインステッチによる、直線の刺し方を説明します。
右利きの方の場合、刺す方向は左から右です。
左利きの方の場合は、逆向き(右から左)が刺しやすいと思いますので、工程を逆にして刺してみてください。
図案の一番左端の裏面から針を出します。(写真2)針は線の上に出すようにしてください。
Step.2
糸を全部引き出し(写真3)、1目先の線の上に針を入れます。(写真4)
このとき、糸は全部引き出さずに残しておきます。
1目の間隔(次に針を刺すまでの長さ)は、刺繍糸の本数によって変えると良いです。
今回は25番刺繍糸を2本取りで刺していますが、本数が少ない時は1目を狭く、逆に本数が多い時は1目を広くすると刺しやすく、仕上がりも綺麗になります。
アウトラインステッチの、糸の本数による見た目の違いは、Step20で紹介しています。
Step.3
Step2の写真3と写真4の、ちょうど真ん中から針を出し(写真5)、糸を全部引き出します。(写真6)
このとき糸を強く引くと布が突っ張り、シワになりやすくなります。
糸のたるみがなくなる程度に、軽く引いてください。
また(写真5)のように、針は線の上に出すようにしてください。
糸の上か下、どちらかに統一して針を出すようにすると仕上がりが綺麗です。
Step.4
針を裏面から表面へ出す際、糸の間を通すと絡まってしまうので、左手で糸を押さえてあげると良いでしょう。
Step.5
1目先の線の上に針を入れます。(写真7)
アウトラインステッチは、1目の長さを揃えると、綺麗なラインで刺すことができます。
最初の1目と同じ長さを意識して、刺すようにしてみてください。
次に手前のステッチと同じ穴から針を出し(写真8)、糸を全部引き出します。
Step.6
あとはStep5の繰り返しです。
ステッチの目の長さに気をつけて、図案の端まで刺します。
Step.7
ステッチの終わり方を解説します。
ステッチの幅が同じになるように、2〜3目前くらいから一目の幅を微調整して、図案の最後まで刺していきます。
Step.8
図案の線の一番右端に針を入れ、手前のステッチと同じ穴から針を出します。
糸を全部引き出し、図案の右端の穴に針を入れます。
Step.9
慣れてきたら、Step5を一度に刺す方法もあります。
1目先に針を入れて、すくい刺しで手前の穴から針を出します。(写真1枚目参照)
この方法だと裏面に糸がたまらないので、糸の間に針を通して絡まってしまう心配はありません。
布をピンッと張った状態だと、すくい刺しがやりにくいので、左手の指の腹で布を押し上げるようにやってみてください。
Step.10
最初の1目は糸の重なりがなく、細くなるので、気になる場合は最初の1目は半分の長さで刺します。
まず、1目の半分の長さで線上に針を入れ(写真1)、最初の穴から針を出します。(写真2)
Step.11
次に、1目先に針を入れ(写真3)、手前のステッチと同じ穴から針を出します。(写真4)
あとはStep5と同じように刺していけば、同じ太さのアウトラインステッチができます。
Step.12
続いて、アウトラインステッチによる、線のつなげ方(円の刺し方)を説明します。
曲線を刺す場合は、少しだけステッチの長さを短くするいいでしょう。
円を一周刺せたら(写真1)、刺し始めの穴に針を入れます。(写真2)
Step.13
一つ手前のステッチの穴から針を出し(写真3)、糸を全部引き出します。(写真4)
これで円がつながっているように見えますが、よく見ると刺し始めの部分と境目があるので、もうひと目分刺します。
Step.14
最後は、刺し始めのステッチの下に隠れている穴に針を入れます(写真5)。針で糸をめくるようにすると、刺しやすいです。
糸を全部引き出して終わりです。(写真6)
Step.15
最後に、アウトラインステッチで、角を綺麗に刺す方法を説明します。
アウトラインステッチでそのまま角の部分を刺すと、丸みが出てしまったり、糸が重ならず広がってしまったりしますよね。
綺麗に角の部分を刺すにはちょっとしたコツが必要です。
Step.16
角の部分で、いったんステッチを終わらせます。(写真1.2)
Step.17
角に再び針を出すと糸が抜けてしまうので、半目先から針を出し(写真3)、角に戻ります(写真4)。
Step.18
1目先に針を出し(写真5)、角に戻ります(写真6)。
このとき、糸は全部引き出さずに残しておきます。
Step.19
手前のステッチの穴から針を出します(写真7)。
あとはアウトラインステッチを続けます。
Step.20
最後に刺繍糸の本数による見た目の違いをご紹介します。
本数によってだいぶイメージが変わってくると思います。
刺したいものによって本数を変えてみるといいでしょう。
アウトラインステッチのやり方(刺し方)のコツ
まずはまっすぐな線からスタートし、曲線、角のステッチへとチャレンジしてみてください。
何度も刺しているうちにきっと綺麗なラインが刺せるようになると思います!
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