【刺繍】縫い始め&縫い終わりの糸始末(初心者向け解説!)

刺繍の刺し始め・刺し終わり(縫い始め・縫い終わり)

刺繍の刺し始めと刺し終わりの糸始末は、手芸本やサイトによってさまざまなやり方が紹介されています。

そのため、「どのやり方が正しいの?」と、疑問に思いますよね…。

刺繍にはいろいろな糸始末の方法がありますが、基本的にはどんな方法でもOK!

このコラムでは、刺繍の縫いはじめと縫い終わりの糸始末の方法を、難易度別にいくつか紹介します。

コレが正解!というものではないので、やりやすい方法で始めてみましょう。

刺繍の縫い始め&縫い終わり 解説動画

動画でやり方を見たい!という方はこちらをどうぞ。

【線の刺繍】刺し始め・刺し終わり(縫い始め・縫い終わり)

まずはバックステッチやアウトラインステッチなど、線の刺繍を行うときの縫い始め&縫い終わりの糸始末を3種紹介します。

 仕上がり難易度(手間)
玉止め・玉結び★☆☆
捨て糸をする方法★★★
返し縫いをする方法★☆☆

1.玉結び・玉止めで糸始末する方法

玉結び
糸端を玉結びします。
線の刺繍
布の裏から針を出して、刺繍を始めます。
玉止め
縫い終わりは布裏で玉止めをします。

最も簡単な糸始末の方法が、玉結びと玉止めをする方法です。

初心者さんでも簡単にできて、しっかりと糸を留めることができます。

手軽な一方で、裏側の結び目がゴロゴロしてしまうので、見た目はあまりよくありません。

玉結びと玉止めの方法は、こちら↓のコラムで詳しく解説していますので、初心者さんはぜひご覧くださいね。

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玉止め玉結びのやり方

2.裏の縫い目に糸を絡める方法(捨て糸)

線の刺繍の刺し始め
刺し始めの位置から少し離れたところに、表から針を刺します。
線の刺繍の刺し始め
刺し始めの位置に、裏から針を出します。
このとき糸は引っ張らずに、10~15cm残しておきます。
線のステッチを始める
通常通り、ステッチを始めます。
10~15cm残しておいた糸が引っ張られないように、押さえながらステッチをしましょう。
線のステッチ
最後までステッチできました。
縫い終わりの糸始末
裏面の縫い目に針をくぐらせて、糸を留めます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
縫い終わりの糸始末
糸が絡んで留まったら、糸を短く切ってOKです。
線の刺繍の糸始末
刺し始めで10~15cm残しておいた糸を処理します。
裏面に糸を引っ張ります。
線の刺繍の糸始末
針に糸を通します。
線の刺繍の糸始末
裏面の縫い目に針をくぐらせて、糸を留めます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
線の刺繍の糸始末
きれいに糸始末ができました!

縫い始めに少し長めに糸を残しておき、最後に裏面の縫い目に絡ませて糸を留める方法です。「捨て糸をする」とも言われます。

玉結び・玉止めをすることなく、しっかりと糸を留めることができますが、やや手間がかかります。

3.返し縫いをする方法

線の刺繍の刺し始め
図案の刺し始めの位置から、少し先に針を出します。
玉結びをしていないので、糸が抜けないように気を付けましょう。
刺し始めの地点に戻ります
刺し始めの地点に戻ります。
線の刺繍を始める
通常通り、線の刺繍を始めます。
ここではバックステッチで解説しますが、ほかの線の刺繍でも同じです。
線の刺繍を始める
線の刺繍の刺し始め
このように、ひと針目で返し縫いをすることで糸が止まるので、玉結びは不要です。
線の刺繍の刺し終わり
最後までステッチしたら、刺し終わりの地点にもう一度針を出します。
線の刺繍の刺し終わり
刺繍糸を割るように、返し縫いをします。
線の刺繍の刺し終わり
返し縫いで糸が止まるので、玉止めはしなくても大丈夫です。そのまま糸を切りましょう。
裏面のステッチに糸を絡ませる
ほどけるのが心配でしたら、裏面の縫い目に針をくぐらせます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡ませましょう。
線の刺繍の糸始末
返し縫いで糸始末ができました。

刺し始めと刺し終わりで返し縫いをすることで、糸を留める方法です。

手軽にできて、刺繍初心者さんでもかんたんですよね。

裏面はフラットできれいに仕上がりますが、表面は返し縫いをした部分にやや厚みがでます。

【面の刺繍】刺し始め・刺し終わり(縫い始め・縫い終わり)

続いて、サテンステッチやロングアンドショートステッチなど、面を埋める刺繍をするときの糸始末を3つ紹介します。

 仕上がり難易度(手間)
玉止め・玉結び★☆☆
捨て糸をする方法★★★
ステッチで縫い始めを隠す方法★★☆

1.玉結び・玉止めで糸始末する方法

面の刺繍の刺し始め
玉結びをしたら、布の裏から表に針を出します。
刺繍(サテンステッチ)
刺繍を始めます。
面の刺繍の刺し終わり
縫い終わりは玉止めをして糸を切ります。

面の刺繍でも糸始末で最も簡単なのは、玉結びで始めて玉止めで終わる方法です。

裏側に結び目が飛び出てしまうので、見た目はあまりよくありません。

2.裏の縫い目に糸を絡める方法(捨て糸)

刺繍の刺し始め(捨て糸)
刺し始めの位置から少し離れたところに、表から針を刺します。
刺繍の刺し始め(捨て糸)
刺し始めの位置に、裏から針を出します。
このとき糸は引っ張らずに、10~15cm残しておきます。
刺繍の刺し始め(捨て糸)
刺繍を始めます。糸を引っ張ると残しておいた10~15cmの糸端が引き込まれてしまうので、指先で押さえながら刺繍をしましょう。
刺繍の刺し終わり
刺し終わりは、裏の縫い目に針をくぐらせて、糸を留めます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
刺繍の刺し終わり
最後はステッチの中に針を通して適当なところから出し、短く切ります。
刺繍の刺し終わり
刺し終わりの糸始末ができました。
刺繍の糸始末
刺し始めで10~15cm残しておいた糸を処理します。
裏面に糸を引っ張ります。
刺繍の糸始末
残しておいた糸を針に通します。
刺繍の糸始末
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めて糸を留めます。
刺繍の糸始末
最後はステッチの中に針を通して適当なところから出し、短く切ります。
刺繍の糸始末
きれいに糸始末ができました!

少し手間はかかりますが、きれいに仕上がるのがこちらの方法(捨て糸)です。

縫い始めは少し離れたところから始めて、最後にまとめて裏の縫い目に絡ませて処理をします。

表面に全く影響が出ず、しかも裏面もきれい!

仕上がりにこだわる方にはこの方法がおすすめです。

3.ステッチで縫い始めを隠す方法

面の刺繍の刺し始め
図案の内側で、ひと針縫います。
返し縫いをする
返し縫いをして、刺し始めの地点に針を出します。
面の刺繍の刺し始め
返し縫いをしたことで糸が留まります。
軽く引っ張ってみて、糸が動かなければ糸端を短く切ってOKです。
サテンステッチ
縫い始めの返し縫いは、上からステッチを被せると隠れるので、全く目立ちませんよ。
サテンステッチの縫い終わり
縫い終わりは、裏の縫い目に針をくぐらせて、糸を留めます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
サテンステッチの縫い終わり
最後は適当なところから針を出して、短く切ります。
面の刺繍の刺し終わり
きれいに糸始末ができました!

比較的手間がかからず、きれいに仕上がるのがこの方法です。

縫い始めは図案の中で数針縫って糸を留め、縫い終わりは裏の縫い目に糸を絡ませます。

koshirau編集部も、普段はこの方法で糸始末をしていますよー!

刺繍の途中で糸を替える方法(糸の継ぎ足し)

刺繍の途中で糸を替える方法

刺繍の途中で糸が足りなくなったり、色を変えたりする場合の、糸始末を紹介します。

刺繍の途中で糸を替える方法
糸が短くなってきたら、裏面の縫い目に針を絡ませます。
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡ませましょう。
刺繍の途中で糸を替える方法
縫い目にくぐらせて、糸を短く切ります。
刺繍の途中で糸を替える方法
新しい糸に替え、同じように縫い目に糸を絡ませて糸を留めます。
刺繍の途中で糸を替える方法
しっかりと糸が絡まって留まったら、糸端を短く切ってOKです。
刺繍の途中で糸を替える方法
表面に針を出して、刺繍を続行しましょう。

糸の替え方(つなぎ方)解説動画

動画でもやり方を詳しく解説しています!ぜひご覧くださいね。

刺繍の糸始末では、玉結び・玉止めをしないほうがいい?

文字刺繍(名前刺繍)

手縫いでお裁縫をするときには、玉結びで縫い始めて、玉止めで縫い終わりの始末をします。

ところが刺繍の場合は、玉結びと玉止めをしないことが多いです。

理由は、結び目がゴロゴロして、邪魔だから。

とくに裏側がむき出しになるような刺繍の場合は(ハンカチやお洋服のワンポイント刺繍など)、結び目が出っ張るのが気になります。

玉結びや玉止めをしない方法で、糸始末をするのがオススメですよ。

玉結び・玉止めをしてもいい場合もある!

刺繍の裏側が表に出ないのであれば、玉結びと玉止めで糸始末をしても問題ありません。

例えば巾着袋の外布に刺繍をして、内布をつける場合などは、刺繍の裏面が隠れますよね。この場合は結び目が邪魔にならないので、玉結び(玉止め)をしても大丈夫です。

また洗濯の頻度が高いアイテムも、玉結びと玉止めで糸始末をしておいた方が安心ではあります。

このように、一概に「玉結びと玉止めをしちゃダメ!」ということはありません。

作るアイテムによって糸始末のやり方を考えましょう。

刺繍のやり方(刺し方)解説

koshirauでは、刺繍のステッチを細かく解説したコラムも公開中です。

やってみたいステッチがあれば、ぜひチェックしてみて下さいね。

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