刺繍の刺し始めと刺し終わりの糸始末は、手芸本やサイトによってさまざまなやり方が紹介されています。
そのため、「どのやり方が正しいの?」と、疑問に思いますよね…。
刺繍にはいろいろな糸始末の方法がありますが、基本的にはどんな方法でもOK!
このコラムでは、刺繍の縫いはじめと縫い終わりの糸始末の方法を、難易度別にいくつか紹介します。
コレが正解!というものではないので、やりやすい方法で始めてみましょう。
刺繍の縫い始め&縫い終わり 解説動画
動画でやり方を見たい!という方はこちらをどうぞ。
【線の刺繍】刺し始め・刺し終わり(縫い始め・縫い終わり)
まずはバックステッチやアウトラインステッチなど、線の刺繍を行うときの縫い始め&縫い終わりの糸始末を3種紹介します。
仕上がり | 難易度(手間) | |
---|---|---|
玉止め・玉結び | △ | ★☆☆ |
捨て糸をする方法 | ◎ | ★★★ |
返し縫いをする方法 | ○ | ★☆☆ |
1.玉結び・玉止めで糸始末する方法
![玉結び](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu1_1.jpg)
![線の刺繍](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu1_2.jpg)
![玉止め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu1_3.jpg)
最も簡単な糸始末の方法が、玉結びと玉止めをする方法です。
初心者さんでも簡単にできて、しっかりと糸を留めることができます。
手軽な一方で、裏側の結び目がゴロゴロしてしまうので、見た目はあまりよくありません。
玉結びと玉止めの方法は、こちら↓のコラムで詳しく解説していますので、初心者さんはぜひご覧くださいね。
手縫いで何かを作るときに必ず必要な「玉結び」「玉止め(玉留め)」。結び目を作るだけですが、意外と上手にできなくて、見た目が汚くなってしまうこともあります。この記事では、玉結び&玉止めの基本的なやり方だけじゃなく、きれいな結[…]
2.裏の縫い目に糸を絡める方法(捨て糸)
![線の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_1.jpg)
![線の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_2.jpg)
このとき糸は引っ張らずに、10~15cm残しておきます。
![線のステッチを始める](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_3.jpg)
10~15cm残しておいた糸が引っ張られないように、押さえながらステッチをしましょう。
![線のステッチ](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_4.jpg)
![縫い終わりの糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_5.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
![縫い終わりの糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_6.jpg)
![線の刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_7.jpg)
裏面に糸を引っ張ります。
![線の刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_8.jpg)
![線の刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_9.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
![線の刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu3_10.jpg)
縫い始めに少し長めに糸を残しておき、最後に裏面の縫い目に絡ませて糸を留める方法です。「捨て糸をする」とも言われます。
玉結び・玉止めをすることなく、しっかりと糸を留めることができますが、やや手間がかかります。
3.返し縫いをする方法
![線の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_1.jpg)
玉結びをしていないので、糸が抜けないように気を付けましょう。
![刺し始めの地点に戻ります](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_2.jpg)
![線の刺繍を始める](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_3.jpg)
ここではバックステッチで解説しますが、ほかの線の刺繍でも同じです。
![線の刺繍を始める](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_4.jpg)
![線の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_5.jpg)
![線の刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_7.jpg)
![線の刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_8.jpg)
![線の刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_9.jpg)
![裏面のステッチに糸を絡ませる](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_10.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡ませましょう。
![線の刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu2_11.jpg)
刺し始めと刺し終わりで返し縫いをすることで、糸を留める方法です。
手軽にできて、刺繍初心者さんでもかんたんですよね。
裏面はフラットできれいに仕上がりますが、表面は返し縫いをした部分にやや厚みがでます。
【面の刺繍】刺し始め・刺し終わり(縫い始め・縫い終わり)
続いて、サテンステッチやロングアンドショートステッチなど、面を埋める刺繍をするときの糸始末を3つ紹介します。
仕上がり | 難易度(手間) | |
---|---|---|
玉止め・玉結び | △ | ★☆☆ |
捨て糸をする方法 | ◎ | ★★★ |
ステッチで縫い始めを隠す方法 | ◎ | ★★☆ |
1.玉結び・玉止めで糸始末する方法
![面の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu4_1.jpg)
![刺繍(サテンステッチ)](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu4_2.jpg)
![面の刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu4_3.jpg)
面の刺繍でも糸始末で最も簡単なのは、玉結びで始めて玉止めで終わる方法です。
裏側に結び目が飛び出てしまうので、見た目はあまりよくありません。
2.裏の縫い目に糸を絡める方法(捨て糸)
![刺繍の刺し始め(捨て糸)](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_1.jpg)
![刺繍の刺し始め(捨て糸)](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_2.jpg)
このとき糸は引っ張らずに、10~15cm残しておきます。
![刺繍の刺し始め(捨て糸)](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_3.jpg)
![刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_4.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
![刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_5.jpg)
![刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_6.jpg)
![刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_7.jpg)
裏面に糸を引っ張ります。
![刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_8.jpg)
![刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_9.jpg)
![刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_10.jpg)
![刺繍の糸始末](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu6_11.jpg)
少し手間はかかりますが、きれいに仕上がるのがこちらの方法(捨て糸)です。
縫い始めは少し離れたところから始めて、最後にまとめて裏の縫い目に絡ませて処理をします。
表面に全く影響が出ず、しかも裏面もきれい!
仕上がりにこだわる方にはこの方法がおすすめです。
3.ステッチで縫い始めを隠す方法
![面の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_1.jpg)
![返し縫いをする](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_2.jpg)
![面の刺繍の刺し始め](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_3.jpg)
軽く引っ張ってみて、糸が動かなければ糸端を短く切ってOKです。
![サテンステッチ](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_4.jpg)
![サテンステッチの縫い終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_5.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡めましょう。
![サテンステッチの縫い終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_6.jpg)
![面の刺繍の刺し終わり](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu5_7.jpg)
比較的手間がかからず、きれいに仕上がるのがこの方法です。
縫い始めは図案の中で数針縫って糸を留め、縫い終わりは裏の縫い目に糸を絡ませます。
koshirau編集部も、普段はこの方法で糸始末をしていますよー!
刺繍の途中で糸を替える方法(糸の継ぎ足し)
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_1.jpg)
刺繍の途中で糸が足りなくなったり、色を変えたりする場合の、糸始末を紹介します。
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_2.jpg)
刺繍糸を割るように、2・3回糸を絡ませましょう。
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_3.jpg)
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_4.jpg)
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_5.jpg)
![刺繍の途中で糸を替える方法](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu8_6.jpg)
糸の替え方(つなぎ方)解説動画
動画でもやり方を詳しく解説しています!ぜひご覧くださいね。
刺繍の糸始末では、玉結び・玉止めをしないほうがいい?
![文字刺繍(名前刺繍)](https://koshirau.com/wp-content/uploads/2022/07/itoshimatsu7.jpg)
手縫いでお裁縫をするときには、玉結びで縫い始めて、玉止めで縫い終わりの始末をします。
ところが刺繍の場合は、玉結びと玉止めをしないことが多いです。
理由は、結び目がゴロゴロして、邪魔だから。
とくに裏側がむき出しになるような刺繍の場合は(ハンカチやお洋服のワンポイント刺繍など)、結び目が出っ張るのが気になります。
玉結びや玉止めをしない方法で、糸始末をするのがオススメですよ。
玉結び・玉止めをしてもいい場合もある!
刺繍の裏側が表に出ないのであれば、玉結びと玉止めで糸始末をしても問題ありません。
例えば巾着袋の外布に刺繍をして、内布をつける場合などは、刺繍の裏面が隠れますよね。この場合は結び目が邪魔にならないので、玉結び(玉止め)をしても大丈夫です。
また洗濯の頻度が高いアイテムも、玉結びと玉止めで糸始末をしておいた方が安心ではあります。
このように、一概に「玉結びと玉止めをしちゃダメ!」ということはありません。
作るアイテムによって糸始末のやり方を考えましょう。
刺繍のやり方(刺し方)解説
koshirauでは、刺繍のステッチを細かく解説したコラムも公開中です。
やってみたいステッチがあれば、ぜひチェックしてみて下さいね。
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